2014 年 6 巻 2 号 p. 155-160
欠損補綴において天然歯との共存を考えた場合,残存歯の咬合負担能力も考慮に入れて,あらゆる角度で補綴設計していかなくてはならない.長期的に見た場合,インプラント補綴の隣在歯が抜歯になった場合は,またインプラント植立か,あるいはそのインプラントを利用した他の補綴治療かのどれかの選択になる.そこで現在は患者の年齢によっては,欠損補綴でインプラント治療を選択した場合も,再度の治療介入は常に念頭に置いてなくてはならない.このようなことから,残存天然歯の咬合負担能力と耐久性を診断し,患者のライフステージレベルで天然歯とインプラントの共存を考えたインプラント&補綴設計が重要となる.