日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
補綴学的空間に配慮してインプラントオーバーデンチャーを再製した一例
有川 香織
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2016 年 8 巻 4 号 p. 458-461

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抄録

症例の概要:患者は78歳の女性.上下顎全部床義歯の咀嚼困難を主訴に来院した.下顎にインプラント支台の磁性アタッチメントを用いた義歯を装着していたが,床面積は狭く維持・安定が不良であった.ピエゾグラフィを用いて補綴学的空間を求め,リンガライズドオクルージョンを付与した義歯を製作し,咀嚼障害の回復を図った.

考察:口腔周囲筋や舌と調和した形態,磁性アタッチメントおよびリンガライズドオクルージョンによる良好な維持・安定が患者の満足に繫がったと考える.

結論:顎堤吸収の著しい全部床義歯難症例で良好な結果を得るには,口腔周囲筋や舌運動と調和した位置への人工歯排列と適切な床形態の付与が重要である.

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© 2016 公益社団法人日本補綴歯科学会
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