日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成16年度日本調理科学会大会
セッションID: 1B-a5
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一般講演
家庭料理における香辛料の使用状況
*藤本 さつき島村 知歩池内 ますみ小西 冨美子花崎 憲子志垣 瞳
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抄録

〈目的〉近年食生活の多様化に伴い、市場ではかつてない程、多種類の香辛料が見られるようになった。そこで、家庭料理における香辛料の使用状況および地域による特徴について明らかにするため、アンケート調査を行った。
〈方法〉2002年11月、東京、愛知、奈良、大阪、京都、岡山、広島、福岡の大学および短期大学14校の家政科、生活科学科に所属する学生1092名に対し、各家庭における調理担当者に、アンケート調査を実施した。調査項目は、調理担当者の属性、28種類の香辛料の使用度、料理に使用する香辛料の種類、夕食の調理時間、食への興味の有無、香辛料の機能性に関する認知度などであった。
〈結果〉頻繁に使用される香辛料は、ショウガ、コショウ、ゴマなどであり、地域により使用状況に差がみられたのは、シソ、セロリ、バジル、ローリエであった(p<0.001)。香辛料がよく使用される料理は、日本料理ではさしみ、冷奴、肉野菜炒め、西洋料理ではカレーライス、ハンバーグ、シチュー、その他の料理ではラーメン、ギョーザであった。香辛料と料理の組み合わせで回答数が多かったのは、ワサビとさしみ、カラシとおでん、ショウガと煮魚などであった。料理に使用する香辛料の数は、就業形態・夕食の調理時間・食への興味の有無・香辛料の機能性の認知度によって異なり(p<0.001)、年齢・居住地域でも差がみられた(p<0.01)。香辛料の機能性についてよく知っている人は、平均13.2種類の香辛料を料理に使うのに対して、知らない人では8.8種類であった。

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© 2004日本調理科学会
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