日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: 2D-p6
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口頭発表
『介護食七変化』を用いた献立演習と栄養バランスについて
*山田 幸枝服部 しげこ西堀 すき江
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抄録

【目的】 近年、増加傾向にあるメタボリックシンドロームなどの生活習慣病予防のためには栄養バランスのよい食事が重要であることはよく知られている。しかし、初心者にとって、栄養バランスのよい献立を作成することは難しく、また、作成に長い時間を要する。そこで、今回は、初心者を対象に単位表記をしたメニュー集を用いて献立演習を行い、献立作成時間、栄養バランスなどについて検討した。
【方法】 1単位/80kcalとして各献立毎に単位数が表記されている『介護食七変化 メニュー500』を用いた。対象者は、平成18年度本学人間健康学部管理栄養学科入学生、男子学生15人、女子学生71人であった。指示エネルギー量は、「日本人の食事摂取基準(2005年版)」の<エネルギーの食事摂取基準:推定エネルギー必要量(kcal/日)>の年齢18から29(歳)を用い、自分のエネルギー量を単位に換算した。1回目は1日分の単位数を満たすように献立を選び、朝食・昼食・夕食の3食分の献立を作成するように指示した。2回目は、主食・主菜・副菜・幅々菜の考え方、穀物エネルギー比50から60%の情報を与え、献立作成を指示した。
【結果】 1回目の献立作成では、極端に主食が少なく、穀類エネルギー比を27.2%、たんぱく質124.7gと推奨量の2倍以上になる献立を作る男子学生いた。一般的に、穀類が少なく、たんぱく質が推奨量の1.5倍近い献立が多かった。主食・主菜・副菜・幅々菜の取り合わせ、穀物エネルギー比50から60%を指示した2回目の献立は、たんぱく質量の推奨量の1.2倍程度で、他の栄養素のバランスもよい献立が多くなった。

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