日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: 2A-a5
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口頭発表
女子大生の家庭における食事の実態
*小川 久惠豊田 光子豊満 美峰子
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抄録

〔目的〕入学後、調理学実習を履修した学生に対して、実習授業で体得した事柄を基準に、調理技能の習得、食事を構成する料理の組み合わせ、1日の栄養量を満たすための食品量、1品の料理に必要な食品量の認識、家族の嗜好を満足させる献立作りなどを復習させるため、夏季休暇中に4日間の食事作りを義務付けている。今回その実習記録を資料として、家庭における食事の実態を分析した。
〔方法〕課題は、学生が香川式食事法に基づいて、成人女性の栄養量を満たす朝昼夕1日分の献立を計画し、調理、配膳までの一連の作業を一人で行い写真に記録する。その資料の、平成14.15.16年の3ヵ年分と平成3.4.5年の3ヵ年分について、和洋中その他の食事形態、使われている食器および食具、盛り付け方の面から検討したが、ここでは、和洋中その他の食事形態を中心に分析した。
〔結果〕(1)朝食は洋食でまとめたものが多く、ついで和食であった。洋食はパンと飲み物、サラダ、和食は白飯と汁の組み合わせが基本パターンであった。10年間で洋食スタイルが増加した。両年ともにわずかに和洋、和中折衷が見られた。(2)昼食は和食、洋食形式に中華食が加わり、麺類が主であった。(3)夕食は和食が40%以上で多く、ついで洋食のスタイルであり、和洋折衷が10年間で増加した。主食がないものは数例で食事形態は一応整っており、汁の多くは夕食より朝食にとられ、昼食にはすくなかった。和洋、和中、洋中折衷がわずかに見られ、白飯を主食に洋(ハンバーグ)や、中(野菜炒め)の料理を組み合わせる形であった。

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