日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: 1A-a7
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口頭発表
沖縄におけるカツオの食べ方に関する調査研究
*河野 一世畑江 敬子
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抄録

沖縄におけるカツオの食べ方に関する調査研究           ○河野一世1) 畑江敬子2)      1)?味の素食の文化センター  2)和洋女子大学【目的】沖縄はカツオの北回遊域に位置し、かつお節づくりをはじめ、カツオ食の歴史は長い。日本の中では、地理的および歴史的にみて、独特の食文化を培ってきた。そこで、カツオの食べ方の現地調査と歴史資料の調査から、その特徴を明らかにすることを目的とした。【方法】調査対象は、沖縄本島および池間島の漁業組合、鰹節工場、料理研究家、一般家庭などで、聞き取り調査およびアンケートを行った。同時に、沖縄に関する歴史資料・民俗資料など7点、料理書6点の調査を実施した。【結果】_丸1_カツオが水揚げされる池間島では生食の他、煮熟した後軽く焙乾したなまり節が頻度多く食されていた。_丸2_だしとしての利用はカビづけをしない荒節を長時間煮出す方法が主流であった。_丸3_歴史的に中国と日本両国の影響を受けており、かつお節と豚の混合だしが使用されていた。_丸4_沖縄の特徴的な食べ方として、体調の悪いときに鰹湯(カチューユ)を飲む習慣は現在まで伝承されてきた。_丸5_中国との交易品として大量のかつお節が中国に渡っていることは明らかであるが、その受容実態を明らかにすることはできなかった

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