日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成20年度日本調理科学会大会
セッションID: 1P-28
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ポスタ-セッション
パプリカの加工食品への応用
福島 正子*竹山 恵美子繁田 香菜根子 ゆかり安野 和義
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抄録

【目的】
 パプリカは輸入され始めて15年を経過したにすぎず,我が国ではまだ十分普及しているとはいえない。現在,主として中食産業や外食産業でサラダや惣菜などに利用されているが,近年ヨーロッパ産の品種を中心に日本でも栽培されるようになり,収穫量も増加していることから,今後ますます需要が高まるものと考えられる。一方、規格外のパプリカも多く産出される。そこで、これら規格外のパプリカの応用を試みることにした。パプリカに豊富に含まれるアスコルビン酸は調理により損失するが,生のパプリカをペーストに加工しても80~90%以上残存することが認められた。 そこでこのパプリカペーストのパンへの応用を試みた。
【方法】
 調製したパプリカ入りパンのアスコルビン酸は抽出後除タンパクし,ミクロフィルターでろ過した後,高速液体クロマトグラフィーにより測定した。分析条件は、カラム:NH2‐1251‐N:4.6φ×250mn No.0705223(aq)センシュ-科学,移動相:CH3COOH/2mmol/l KH2PO4=4:1,温度:36℃検出,波長254nm,注入量:10μlとした。
【結果】
 パプリカペーストをパンに加工した時のアスコルビン酸含量は、赤・橙・黄それぞれ、加工前のパプリカペーストの約50~70%残存することが認められた。また、官能検査の結果より、外観は色鮮やかで好感を持たれ,味覚的にも評価は高かった。今後パプリカペーストをパンに応用することは十分可能であると考えられる。
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© 2008日本調理科学会
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