日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 2C-p1
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口頭発表
タンパク質および油脂の加熱変性に伴うブクブクー茶の起泡性
*池田 博子園田 純子沢村 信一
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抄録

【目的】ブクブクー茶は焙煎した米湯と茶湯を混合して泡立てるが、起泡性には米の焙煎度が大きく影響し、米は焙煎しないと全く泡立たないことを既に報告した。前報では米の主成分であるでんぷんの焙煎による影響を検討し、アミロースは焙煎しなくても泡は立つが、アミロペクチンは焙煎しないと全く泡立たず20分以上の焙煎で泡立ちが良くなることを認めた。今回は、米含有成分のうち、一般的に泡立ちに関与するといわれるタンパク質、および阻害成分として知られる油脂の加熱変性に伴うブクブクー茶の起泡性に関して試験した。
【方法】実験に供した試料は200℃で0,20,40,60分焙煎したコメタンパク質と、200℃で20,40,60,80分焙煎したサラダ油添加米(米の全表面に塗布)および無添加米である。試料を熱湯で10分加熱して濾した液と茶湯を同量混合し、前報同様の方法で起泡性を測定した。
【結果】コメタンパク質は焙煎しなくても泡は立つが、泡の量は少なく生成した泡は大きくもろい。20分の焙煎により泡立ちは著しく良くなり、細かくしっかりした泡となる。油脂添加米は20分の焙煎ではほとんど泡立たないが、40分以上焙煎すると泡立ちはよくなる。前報および今回の測定結果から、焙煎しない米はアミロペクチンが分解されず、しかも米に微量含まれている脂質が起泡阻害要因として機能するため、アミロース由来の泡は消滅して泡沫生成に至らないが、20分以上焙煎すると、アミロペクチン・タンパク質は変性して泡沫を促進し、油脂は逆に阻害要因としての力が弱まるため泡立ちが良くなるのではないかと考えられる。すなわち、ブクブクー茶の起泡は、米の焙煎により変成したでんぷん、タンパク質、脂質が相互に絡み合っておこるものと推論される。
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© 2009日本調理科学会
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