抄録
【目的】この2年間、本学会東北・北海道支部では研究課題として「米」を取り上げ、各県・道で調査を行い米消費量減少の要因に関わる報告をしてきた。本研究では、当該地方の米摂取・調理状況および米への意識等にみられる共通性や特徴について比較検討した。
【方法】平成18年11月~平成19年3月にかけて、家庭の調理担当者を対象に自記と聞き取りによる調査を行った。回答者は、北海道559、青森県399、秋田県309、岩手県133、山形県126、宮城県293、福島県407の計2,226名である。
【結果】米料理17種の嗜好は高い順から白飯、にぎり鮨、炊き込みご飯であり、にぎり鮨は北海道が高率であった(p<0.05)。「毎日食べる」米料理は、白飯が90.6%と大多数を占め、中でも宮城県の回答が多く北海道で低かった(p<0.01)。白飯の炊き加減や食味については地方による差はみられなかったが、米の入手先は北海道の場合、スーパーからの購入が多く、銘柄も東北6県の平均は県産米が84.0%に対し道産米は58.7%と地元産米の利用に違いがみられた。行事への利用は、慶祝時に赤飯・おこわが最も多く、仏事におはぎ・ぼたもちが多かった。「家庭で作る白飯を除く米料理」は炊き込みご飯、おにぎり、混ぜご飯の順に多く、一方、「購入する米料理」はのり巻きが最も多く約半数を占めた。米に対する意識において回答率の高かった項目は、多い順に「日本人の主食にふさわしい」、「米はいろいろな料理に合う」、「毎日米を食べたい」であったが、地方により有意差がみられた(p<0.01)。5年前に比べて「食べなくなった米料理」と「よく食べるようになった米料理」は共に炒飯が最も多く、理由としては各々、家族構成の変化と簡便化のためが多かった。