抄録
【目的】本研究は、平成15・16年度に実施された本学会の特別研究「調理文化の地域性と調理科学―魚介類の調理―」として公表されている調査データを用いて、沖縄県を除く九州地方7県における摂取魚介類と調理法の特徴と違いを明らかにすることを目的として検討したものである。
【方法】平成16年12月に発行された上記の研究報告書に添付されていたCD中の沖縄県を除く九州7県33調査地区における調査データを精査し、五訂増補食品成分表の魚介類の食品番号に基づき、魚類および調理法を分類し集計した。
【結果及び考察】多くの海域に面した九州地方では、淡水魚に比較し海水魚の利用が顕著に多く、あじ、さば、いわし、たいは各県ともに出現料理数の上位を占めている魚類であった。122種類の食品番号に該当する魚類の総料理数は、14,109であった。さらに魚類別料理数では、上位15位までの料理数が全体の半数以上を占めていた。調理法別では、煮物、焼き物、生物および揚げ物調理の順に魚類の種類数が多く、茹で物、炒め物および蒸し物調理は利用魚類数が少なかった。焼き物、生物、煮物および揚げ物調理の順に出現料理数が多く、この4つの調理法で全料理数の約83%を占めていた。焼き物調理では、さけ、さんま、あじ、たちうお、生物調理では、かつお、あじ、かんぱち、まぐろ、煮物調理では、さば、いわし、かれい、たい、揚げ物調理では、あじ、きす、いわし、かれいの順に出現料理数が多かった。