抄録
【目的】学校給食は、児童・生徒の健康の保持増進だけでなく、食育を効果的に進めるために大きな教育的意義を有している。その中で米飯給食は、伝統的な食生活の根幹である米飯に関する望ましい食習慣を児童・生徒に身に付けさせることや、日本の伝統的食文化や主幹作物である稲作について理解させるなどの意義を持つ。一方、米の消費量は減少しており、主食としての米飯の位置づけが懸念される。そこで炊飯分科会では、米飯給食の炊飯(調理)から児童・生徒に供するまでのプロセスの現状を知り、今後のさらなる発展のためにはどのような問題や課題があるのか検討することとした。
【方法】炊飯の実態を知るため、兵庫県の数件の学校給食米飯工場の見学を行うとともに、兵庫県の学校栄養職員を対象とした米飯給食の実態に関するアンケート調査を2009年2月に実施した。調査内容は、米飯、変わりご飯等の頻度、炊飯方式、米飯の配食・分配方法、米飯とパンとの比較等とした。
【結果】回答は兵庫県内の35市町の103名の学校栄養職員から得られた。米飯給食の1週間5日当たりの実施回数は、「兵庫県の学校給食の概要」によると平均3.0回であったが、本調査の結果では、一番少ないところで2.5回、多いところでは5回が複数の市町でみられた。米飯のおいしさについては、回答者の意見ではおいしいが多かった。混ぜご飯や炊き込みご飯などの変わり飯の回数については、1カ月当たり5回程度のところや無しというところもあり、自治体によってその内容は異なることがわかった。