日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 1P-19
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ポスタ-セッション
女子学生の魚と魚料理に対する関心度について
*成田 亮子加藤 和子長尾 慶子
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抄録

【目的】海に囲まれた日本は、日本海側と太平洋側の海流により、獲れる魚の種類は地域や季節によって異なる。農林水産省統計表及び日本調理科学会特別研究での調査結果(2004年)をもとに、現在の魚離れの傾向・旬の魚の種類の認識・現在知り得る魚料理に対する知識と種類、調理方法の傾向について女子学生へのアンケート調査を行った。
【方法】調査対象は、東京家政大学栄養学科・同短期大学部栄養科に在籍する学生236名、調査期間は、2009年4月~5月とした。また、日本海側・太平洋側各2店の大型鮮魚店に季節ごとの魚種別販売量について聞き取り調査を行った。
【結果】(1)魚の嗜好性:85%が好きと回答し、喫食頻度が毎日の者18%、1週間に3日以上の者が54%と、魚を好んで食す傾向がみられた。(2)好む魚種名:45種の魚が出現した。鮭、まぐろ、さんまが多く、5年前の調査結果と同様であった。(3)好む魚料理名:刺身34%、鯖のみそ煮16%と多かった。(4)魚料理と調理法: 焼き物が多く、次に生もの(刺身)>煮付け>揚げ物>蒸し物>汁物の順であった。魚を用いた主菜、副菜の料理名として、主菜に塩焼き・煮付けが多く出現した。副菜にはサラダ・酢の物が多く、その中にはマリネ・カルパッチョと現代風の料理名もみられた。主菜に記述された料理には具体的な料理名の記述は少なく、煮る、焼くなど簡単な調理操作法での回答が多くみられた。(5)季節を感じる魚: 春-さわら37%、夏-うなぎ30%、秋-さんま77%、冬-ぶり38%であった。季節と販売量:春-かれい・たい、夏-いか・あじ、秋-さけ、冬-ぶり・あんこうが多く、季節を感じる魚類と販売量と間には相関がみられなかった。
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© 2009日本調理科学会
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