日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 1P-51
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ポスタ-セッション
畜肉タンパク質の加熱変性予測
*石渡 奈緒美福岡 美香松長 正見西山 重幸酒井 昇
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キーワード: 畜肉, 加熱変性, 予測
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抄録

【目的】畜肉は一般的に加熱処理を行って食べるが、過度な加熱処理は食品そのものの美味しさを半減させ、中でも、物理的変化であるタンパク質の加熱変性はテクスチャー、旨味に大きく関与している.その為本研究では、加熱処理に伴う畜肉タンパク質の変性を予測制御することを目的とした.
【方法・結果】牛モモ肉15mgを耐圧製アルミニウム容器(15μl)に封入し、昇温速度10℃/minでDSC測定を行ったところ、55.3℃、62.5℃、79.5℃において吸熱ピーク温度Tmax(℃)が観測された.さらに異なる昇温速度下で得られた吸熱ピーク温度からDynamic methodに基づき、アレニウスの式における活性化エネルギーEa(J・mol-1)と頻度因子Z(min-1)を算出し、所定温度における畜肉タンパク質の加熱変性速度定数を解析した.次に、温度分布が生じるマクロな畜肉試料を対象に三次元熱伝導解析を行い、得られた温度分布と先に算出した加熱変性速度定数を用いて変性分布を算出した.またこの結果を、ポストプロセッシングシステムであるFEMAPにて可視化を実施した.一方、これら数値計算に関する検証として加熱変性時にタンパク質がドリップとして離水する現象に着目し、加熱後蓄肉内に残存する水の信号分布を磁気共鳴イメージング(MRI)マルチエコー法により測定し、変性分布の解析結果と一致するか比較した.その結果、解析値とMRI測定値から変性率に変換した値とで同様な分布の特徴を示したが、MRI法による結果の方が低い変性率分布となった.マクロな試料であることから、変性後の水の移動も考慮する必要があり、測定条件等を含め、今後より詳細な検討を行う予定である.
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© 2009日本調理科学会
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