日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 2P-45
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ポスタ-セッション
ジアシルグリセロールの乳化特性について
マヨネーズ様O/W型エマルションの油滴界面における吸着タンパク質量
*大橋 きょう子島田 淳子
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抄録

【目的】 演者らは、ジアシルグリセロール(DAG)で調製したマヨネーズ様O/W型エマルションの粘度が、同条件で調製したトリアシルグリセロール(TAG)のそれより大きいのみならず、油滴の総界面積をほぼ同じに調整しても同じ傾向にあることを先に認めた1) 。これは特に油相体積分率(φ)0.6以上で顕著であった。理由の一つとして油滴界面における吸着物質の影響が考えられる。そこで、油相体積分率の異なるDAGエマルションの粘度と粒子径および油滴界面における吸着タンパク質量を、TAGのそれと比較することを目的とした。
【方法】 脂肪酸組成、トコフェロール含量をほぼ同一に調整したTAGとDAGを用いた。水相中の卵黄:3.5%(v/v)酢酸水溶液=1:1、20℃で10,000rpm、5min攪拌し、油相体積分率(φ)0.5~0.7エマルションの粘度と粒子径を測定した。(φ)0.6エマルションについてDenmatら2)の方法に準拠して以下のように行った。エマルションを遠心分離して得られた乳化層をpH3.6クエン酸緩衝液で洗浄後、再び遠心分離して乳化層を採取し、凍結・解凍・遠心分離を繰り返してエマルションを破壊し、水相中に分離してきた吸着タンパク質を測定し、測定値から両エマルションの単位油滴表面積当りの吸着タンパク質量を求めた。
【結果】 両試料油共にφの増加に伴いエマルションの粘度は高くなり、特にDAGは(φ)0.6以上で著しく高くなった。粘度増加に伴いTAGの平均粒子径は小さくなったが、DAGはほぼ同じであった。(φ)0.6エマルションの油滴吸着タンパク質量を測定した結果、DAGはTAGに比べて単位油滴表面積当りの吸着タンパク質量は少なかった。DAGエマルションの粘度増加と粒子径の大きさには、吸着タンパク質量以外の影響が示唆された。
1)大橋,島田,調理科学会誌35(2002), 2) M.Le Denmat,M.Anton and V. Beaumal, Food Hydrrocolloids,14(2000)
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© 2009日本調理科学会
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