日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 2P-44
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ポスタ-セッション
高粘性食品の加熱特性の評価
*川上 春菜福岡 美香酒井 昇
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抄録

【目的】 カレーなどの高粘性食品を加熱調理する際,低粘性食品のような対流が発生しないため,焦げ付きが生じることがある.特に,局所的に加熱される場合には,その影響を知ることは重要である.そこで本研究では,カレーなどの高粘性食品を対象とし,加熱特性を明らかにすることを目的とした.
【方法】 本研究ではカレーなどの高粘性食品の模擬食品として,固形マッシュポテトを水に混合した懸濁液を用いた.加熱源にはIHクッキングヒーターを用いた.放射温度計による鍋内試料表面の加熱分布測定及び試料内部の温度測定を行うことで,調理空間における高粘性食品の伝熱様式の評価を行った.また,有限要素解析用プリプロセッサであるFEMAPを用いて実験系モデルを作製し,数値計算により三次元熱伝熱解析を行い,高粘性食品の鍋内伝熱の定量化を行った.
【結果】 放射温度計による鍋内試料表面の加熱分布の実測より,試料物質の移動が観察された.また,試料内部の温度測定結果より,加熱開始後の温度上昇が速いことから,IH調理器におけるコイル上に位置する鍋底部などの加熱の強い部位では対流伝熱に近い加熱様式となり,それ以外の部位では物質の移動はほぼ起こらず,伝導伝熱に近い加熱様式となった.また,試料内部の温度測定により,コイル上加熱部位とその他の部位の温度差が大きく,固体,流体食品のどちらにも当てはまらない加熱様式となった.三次元熱伝導解析ではIH調理器におけるコイル上の部位を加熱源とし,対流伝熱及び伝導伝熱の両方の特性を持たせることで解析計算を行い,実測された伝熱特性との比較を行った.
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© 2009日本調理科学会
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