日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成22年度日本調理科学会大会
セッションID: 1P-60
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ポスターセッション
災害食に対する意識調査とその結果に基づくサバイバルスープの提案
 
*梅澤  未来富永 暁子
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抄録
【目的】 災害は予期せぬときに発生し、私たちの生活を非日常のものへと一変させる。 しかし、日頃から防災意識を持つことや非常食の重要性を知ることで、被害を小規模に抑えられる可能性が高いのではないかと考えた。本研究では、女子短大生を対象に災害に対する意識調査を実施し、その結果を基に災害食メニューの作成と試作を行った。さらに市販されている非常食(缶詰・乾物など)の試食を行いながら、それらを取り入れた災害食(以下サバイバルスープ)の試作・検討・嗜好調査を行ったものである。 【方法】 1)2008年10月、T短大食物栄養科学生を対象に、災害に対する意識調査(n=115)を実施した。2)そして、缶詰や乾物を使用したサバイバルスープ4種類(トマトスープ・和風スープ・クリームスープ・中華スープ)の献立を試作し、T短大文化祭にて、来場者を対象に試食してもらった。さらに協力を得られる方に嗜好調査(n=199)を実施した。 【結果】 1)食料の確保に関する質問では、「配給食に頼る」が55%、「非常食でしのぐ」が43%であった。また、炊き出しのメニューにふさわしいものとしては、1位が豚汁、2位がおにぎり、3位が白飯であった。さらに災害時の食事に関する意見を挙げてもらったところ、温かく、簡単にでき、少量でも空腹が満たされるものが求められていることがわかった。 2)4種類のサバイバルスープを、見ため・味付け・災害食としてふさわしいかの3点について意識調査したところ、クリームスープが最も評価が高かった。残り3種類についてもそれぞれ8割以上の方が災害食にふさわしいとの評価をした。
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