日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成24年度日本調理科学会大会
セッションID: 2C-a6
会議情報

口頭発表
プチヴェールの成分解析
抗酸化物質、ポリフェノールについて
*小瀬木 一真山田 千佳子和泉 秀彦
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
【目的】プチヴェールはケールと芽キャベツの交配によって作り出された新奇のアブラナ科植物である。両者の特徴を受け継いだ非結球性の芽キャベツで、一般の野菜に比べて栄養価が高く、糖度も11~13度と高いため食べやすい。アブラナ科植物にはケルセチン、ケンフェロールなどの機能性を有するポリフェノールが含まれており、生活習慣病の予防やアレルギーに効果的であることが知られている。しかし、プチヴェールのポリフェノール量や組成については明らかにされていない。そこで、プチヴェールのポリフェノールなどの成分を分離して、親野菜であるケールや芽キャベツと比較することを目的とした。【方法】各野菜200gを70%メタノール500mlでホモジナイズし、ろ過後、50mlに濃縮した。次に、80%メタノール350ml、ヘキサン400mlを加えて液液分配抽出を行った。下層のメタノール層に同量のヘキサンを加え、再度液液分配抽出を行い、脂質を除いた。このメタノール層を20mlに濃縮したものをダイヤイオンHP20カラムに通し、水溶出画分、70%エタノール溶出画分をそれぞれ集め20mlに濃縮した。それぞれの画分について、DPPH法、Folin-Ciocalteu法を用いて抗酸化物質量、ポリフェノール量をそれぞれ測定した。また、HPLC法による成分の分離も行った。【結果】抗酸化物質量、ポリフェノール量ともに、プチヴェールはケールより芽キャベツに近い値を示した。また、HPLC法による成分の分離パターンもプチヴェールと芽キャベツは類似していた。プチヴェール乾燥粉末についても、抽出方法を検討し現在解析中である。
著者関連情報
© 2012 日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top