日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成30年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2P-47
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ポスター発表
「父と子の料理教室」による食育活動
*綾部 園子小西 大喜平方 千裕
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キーワード: 食育, 父と子, 料理教室
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抄録
【目的】平成17年の食育基本法制定を機に、各方面で様々な食育が実施されている。本学においても附属幼稚園と連携した食育を14年間実施し、幼児の食に関する興味・関心を高めるとともに、将来にわたり健康な食生活を営む基礎づくりを行っている。その一環として実施している「父と子の料理教室」は人気のある活動であり、これまでのアンケート結果を分析して、食育の可能性について検討した。

【方法】「父と子の料理教室」は、年に2~3回、定員24組で実施している。平成23年6月~平成30年2月の計15回の教室に参加した父親(307名)を調査対象とした。料理教室終了後に、アンケート用紙を配付し、その場で回収した。質問項目は、参加理由・家庭での調理頻度・作った料理に関する評価(難易度、嗜好度、調理意欲)、料理教室に関する意見等(自由記述)である。
【結果】参加理由で最も多かったのは、「子供と一緒にできるから」であり、「子供がしたがったから」「妻に勧められて」が上位を占めた。家庭における調理頻度は、約半数が「ほとんどしない」であったことから、父親は料理がする・しないにかかわらず、料理教室を子供とのコミュニケーション、または子供との思い出づくりの場として参加していた。作った料理の評価では、キーマカレーやタンドリーチキン、ハンバーグ、ピザなどの肉がメインとなる料理が好まれた。難易度については、餃子・ピザの評価が、調理頻度により異なっていた。重回帰分析、数量化理論第Ⅲ類による分析を行ったところ、調理意欲と嗜好性には強い関連があり、また、「非常においしかった」と回答したメニューでは「ぜひ作ってみたい」と回答する父親が多いこと分かった。
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