日本調理科学会大会研究発表要旨集
2021年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 1B-1
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口頭発表
北海道産カボチャの品種による理化学的特徴とサラダ適性
*山口 智西田 毅松枝 博明吉元 寧前津 晋也嘉見 大助吉田 みどり杉山 慶太島本 国一
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抄録

【目的】セイヨウカボチャは日本で品種改良が進み、戦後の消費者嗜好の変化によりニホンカボチャにかわり市場の9割以上を占めている。北海道で約5割生産され、端境期には、日本品種がニュージーランドやメキシコより輸入される。近年では、Hokkaidoの名称で日本から持ち込まれたカボチャを基にした品種がEU諸国で栽培されている。蔓が伸びると収穫の負担が大きいため、一定の範囲に果実がつく短節間品種や消費者嗜好に合わせた新品種が農研機構や種苗会社で育成されている。本研究では、これらを含む入手可能なカボチャ品種の理化学的な特徴とサラダ適性を評価した。

【方法】試験には農研機構で栽培試験されたもの、並びに農協から直接入手した品種、収穫日が明らかなカボチャを用いた。理化学的特徴として、糖、固形分、精製したカボチャでん粉のRVA粘度を、サラダ適性として蒸カボチャとマヨネーズタイプのカボチャサラダを作製して官能評価を行った。

【結果・考察】カボチャの糖組成は、スクロースが75%以上占めるような品種と50%前後の品種があり、年度によっても同じ傾向が認められた。カボチャのでん粉含量は貯蔵中に大きく減少するが、でん粉粘度は収穫後1か月以降ほとんど変わらないことから、直接は食感に関係しないと思われた。固形分が減少すると食味評価が下がる傾向にあるため、でん粉含量が食味に大きく関与していると思われる。サラダの嗜好適性は、固形感がありかつ甘味が強いものが好まれる傾向にあった一方で、甘味が強くても、固形感がないと評価が低い傾向にあった。さらに、「しっとりとして甘い」「ウリ臭が気になる」などの意見もあり、物性特性に加え香りも影響していると考えられた。

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