日本調理科学会大会研究発表要旨集
2022年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: C-8
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口頭発表
地域在住高齢者における世帯別の調理担当者および日常的に行う調理方法の男女比較
*鵜飼 千啓松下 英二岡田 希和子宇野 千晴矢須田 侑兵
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抄録

【目的】高齢期の調理状況は、世帯状況や性別の影響を強く受けると想定される。本研究は、地域在住高齢者における調理状況の現状を、世帯と性別の視点から明らかにすることを目的とした。

【方法】2021年2月に実施された健常高齢者の長期縦断疫学フォローアップ研究の参加者に、自記式質問票を用いた郵送調査を行った。調査項目は年齢、世帯状況(同居または独居)、調理担当者(本人または本人以外)とした。調理方法は、肉、魚、卵、豆腐、野菜の食材に対し、調理五法の「生」、「煮る(茹でるを含む)」、「蒸す」、「焼く(炒めるを含む)」、「揚げる」を日常的に行うかを尋ねた(以下、「生」「煮」「蒸」「焼」「揚」)。調査項目に欠損のない321名を対象に比較・検討した。

【結果・考察】本人が調理担当である割合は同居世帯では、女性で87.3%であり、男性の13.5%と比較して有意に高かった(P<0.001)。また、独居世帯では女性91.9%で男性は100%であり、有意差はなかった(P=1.000)。調理担当者における日常的に行う調理方法を男女で比較したところ、女性は男性と比較して、肉は「煮」「揚」「焼」、魚は「煮」「焼」、卵は「煮」「焼」、豆腐は「煮」「焼」、野菜は「生」「煮」「蒸」「揚」「焼」の調理を行う者の割合が有意に高かった。

 独居世帯の調理担当者の割合に性差はなく、男女ともほとんどの者が調理担当であった。このように世帯状況により男性でも高齢期に調理担当となりえることが示唆された。また、日常的に行う調理方法は、食材と調理方法の多くの組み合わせで男性が有意に低い割合であった。このことから、今後世帯状況が変化する可能性のある高齢期の男性にも、日常的に行う調理方法を増やすフォローが必要であると考えられる。

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