日本調理科学会大会研究発表要旨集
2024年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2P-20
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ボイル調理における卵液へのマヨネーズ添加の効果
*渡辺 智砂田村 佳子大石 紗佑里栁澤 琢也熊谷 信介
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抄録

【目的】卵焼きや、プリンにおいて、マヨネーズを卵液に添加することで、食感及び食味を改善する効果があることを本学会で報告した。本研究では、焼き調理、蒸し調理に加え、ボイル調理時に卵液へマヨネーズを添加した場合の食感改良効果を明らかにすることを目的とし、検証を行った。 【方法】卵を混合・撹拌し、卵液を調製した。試験品は、卵液にマヨネーズを添加し、混合・攪拌した。調製した各卵液を、ケーシング袋に充填し、一定時間ボイルしたゲルについて、「硬さ」と「弾力」を、官能評価およびテクスチャーアナライザーで評価した。 【結果】卵液をボイルしたゲルのテクスチャーアナライザー測定により、試験品は対照品と比べ、有意に柔らかく、弾力が下がる(歯ごたえが柔らかくなる)といった結果が得られた。これは官能評価においても有意に柔らかいといった結果を裏付けるものであった。以上より、焼く(卵焼き)、蒸す(プリン)といった調理方法に加え、ボイル調理する際に卵液へマヨネーズを添加することで、調理後の卵の仕上がりが柔らかい物性になることが明らかになった。このことから、卵スープ等の卵液をボイルする調理において、卵液にマヨネーズを添加することで食感を柔らかくする効果が期待できると考える。

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