赤門マネジメント・レビュー
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研究ノート
1980–2000 年代における静岡県中遠・西遠地域製造業の変容実態 (2)
中遠・西遠地域データ分析シリーズ 資源投入量・生産性編
浜松 翔平岸本 太一岸 保行
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2012 年 11 巻 6 号 p. 377-390

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抄録

静岡県の中遠・西遠地域では、1990年以降、粗付加価値額が一貫して増加してきているが、本稿では、その背景には一体どのような要因が関係しているのかを、資源投入量と生産性(効率改善)の観点から、静岡県の工業統計調査報告書(静岡県の工業データ)を使用し、その特徴を三つの仮説―①ヒトを増やすことによる粗付加価値額の増加、②機械(設備)を増やすことによる粗付加価値額の増加、③労働生産性の向上による粗付加価値額の増加―に基づき検証をおこなった。その結果、この地域では、90年以降、大きなトレンドとしてはヒトの投入量は減少する一方で、設備の投入量と資源の生産性については依然として増加と上昇の傾向を維持し、粗付加価値額の一貫した増加へ貢献してきたことが確認された。

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© 2012 特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
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