2018 年 17 巻 3 号 p. 143-154
スウェーデンのヨーテボリ市の大学院における起業家教育は開学から20年を迎え、100以上のスピンオフを送り出してきた。株式公開や売却を迎えたハイパフォーマーは10社以上、常時100社が大学のインキュベーションプログラムの中で支援を受けている。拡大人口90万人の地方で、技術シーズの提供、投資、経営支援がうまく廻る、北欧一の成功例として知られるようになった。筆者らは2011年より行ってきたフィールドワークの途中経過を公表したい。起業家活動の肝は、機会認識とチーム形成である。それをどのように、正規の教育の中で学習させ、卒業後の実践へと繋げているのかを紹介したい。