日本応用きのこ学会誌
Online ISSN : 2433-0957
Print ISSN : 1345-3424
きのこを用いる清酒の生産
岡村 徳光緒方豊田 麻志帆田中 真理香南本 記江竹野 智美野田 裕子福田 祥子大杉 匡弘
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2000 年 8 巻 3 号 p. 109-114

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抄録
通常,清酒はアミラーゼを生産するカビAspergillus oryzaeとアルコール脱水素酵素を有する酵母Saccharomyces cerevisiaeを用いて生産されている.本研究では,ある種のきのこがアルコール脱水素酵素とアミラーゼを生産することを見出し, S.cerevisiseとA.oryzaeに代えて,きのこを用いて清酒を生産することを検討した.アガリクス茸を用いて清酒を生産した場合,最も高い1736mM(8.0%)のアルコール濃度が得られた.この方法で生産した清酒は,ガンに対して予防効果を示すβ-D-グルカン(0.03%)と血栓症予防効果を示す抗トロンビン活性物質を含むことを明らかにした.
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© 2000 日本きのこ学会
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