通常,味噌は,アミラーゼおよびプロテアーゼを生産するAspergillus oryzaeと乳酸脱水素酵素を有するPediococcus halophilusおよびアルコール脱水素酵素を有するSaccharomyces rouxiを用いて生産されている.本研究では,ある種のきのこがアミラーゼ,プロテアーゼ,乳酸脱水素酵素とアルコール脱水素酵素を生産することを見出しA. oryzaeとP. halophilus とS. rouxiに代えて,きのこを用いて味噌を生産することを検討した.エリンギを用いて生産した味噌は,コントロールの6.2倍もトロンビン凝固時間を延長させ,血栓症予防効果を示した.