抄録
本研究では,在来品種を地域資源として活用する方策を考えるため,薦池大納言,ハリマ王にんにく,ひめじえび芋の3 事例を調査対象とし,在来品種の顕在化プロセスを明らかにした。結果,第一に顕在化は生産者の組織化がおこなわれ地域ぐるみで取組む場合と,個人生産者が取組む場合で展開プロセスが異なること,第二に,顕在化は在来品種の活用に興味をもった外部者との交流がきっかけとなって始まること,第三に,種子管理体制の構築,販路確保が要因となり生産者数や栽培面積が拡大していくことが示された。さらに,事例間の比較から地域資源として活用する上での要点や課題も示された。