本研究では、コンクリート造建築物の経年劣化を評価対象とした空中超音波法の適用性を確認するための基礎的研究として、経年劣化の原因となるひび割れおよび鉄筋・PC鋼棒の腐食劣化に影響するコンクリート充填不良部の探査精度について実験的検討を行った。その結果、空中超音波法を適用することによってコンクリート表面に投影されるひび割れの投影面積、鉄筋周りの幅4.5mm以上の充填不良部およびシース管位置の評価は可能であるが、ひび割れの角度、鉄筋位置およびシース管内部のグラウト充填不良部を評価することは、内部探査に用いる評価指標に関わらず困難であること、などが明らかとなった。