2021 年 75 巻 1 号 p. 144-151
本研究では、セメントの鉱物組成の違いによる処女乾燥および再吸湿過程におけるC-S-Hの微細構造変化を把握するために、普通/低熱ポルトランドセメントペーストを用いた窒素吸着試験を行った。その結果、セメントの鉱物組成は処女乾燥過程においてC-S-Hの空隙構造に影響を与えるが、再吸湿過程での影響はみられなかった。また、セメントペーストの不可逆的な収縮に影響を与えている空隙は1~5nm程度の空隙であり、収縮ひずみの大きさが異なる普通ポルトランドセメントと低熱ポルトランドセメントでは5~15および15~100nm程度の空隙において異なる空隙構造の変化が生じていた。