本研究は、セメント硬化体中の主な水和生成物であるC-S-Hの組成および内部構造を変化させ、セメント硬化体の線膨張係数に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。フライアッシュの混和および高温高圧養生による結晶化を施し、セメント硬化体の空隙構造を変化させて線膨張係数および相対湿度変化量を取得した。フライアッシュの混和により、線膨張係数および相対湿度変化の値が高湿度側で増加することが明らかになり、これはC/S比の低下によって固相の比表面積が増加したことによるものと考えられた。また高温高圧養生を施したフライアッシュ置換率45%の試験体ではトバモライトの生成および0.1~1.0μmの空隙の消失および線膨張係数の低下が確認された。