2025 年 78 巻 1 号 p. 61-69
温室効果ガスである二酸化炭素濃度の上昇による地球温暖化が問題視されており、カーボンニュートラルを実現するための試みがセメント・コンクリート分野で進められている。本研究では、セメント水和物の炭酸化進行における含水状態の影響を明らかにすることを目的とした。水セメント比の異なる薄板状のセメントペーストを用いて、4種の相対湿度の炭酸化条件下で試験を行い、相対湿度・水セメント比の変化がセメント水和物の炭酸化に及ぼす影響を評価した。その結果、ポルトランダイトとケイ酸カルシウム水和物の炭酸化進行や生成される炭酸カルシウムの種類、シリカゲルの生成が、水セメント比の違いによらず炭酸化時の相対湿度条件によって影響されることが明らかとなった。