茶業研究報告
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緑茶品種'さきみどり'のクロロフィル及びフェオフィチン含有量から見た特質
高嶋 和彦黒木 高幸堀江 秀樹木幡 勝則
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2000 年 2000 巻 89 号 p. 15-21

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抄録
品種'さきみどり'の荒茶中のクロロフィル、(Ch1)及びフェオフィチン(Phy)含有量について'やぶきた'と比較検討した結果,以下の知見が得られた。
(1)'さきみどり'のChl(a+a')及びChl(b+b')は一・二番茶とも'やぶきた'に比べ約1.3~1.5倍の含有量であった。茶期の違いで比較すると,Chl(b+b')には大きな差はなかったが,Chl(a+a')については一番茶が二番茶に比べ約1.4~1.7倍の含有量であった。蒸熱時間が長くなるほどChl(a十a')及びChl(b十b')の含有量は減少したが,Chl(b+b')の減少は少なかった。
(2)Phy(a+a')及びPhy(b+b')について,一番茶は両品種間に殆ど差がみられず,二番茶では'さきみどり'が若干多かった。茶期の違いで比較すると,両品種とも一番茶に比べ二番茶の含有量が約1.2~2.1倍と明らかに多かった。蒸熱時間では時間が長いほど含有量が増加した。
(3)ChlのPhyへの変化率は,'さきみどり'が'やぶきた'に比べ一・二番茶とも低かった。茶期の違いで比較すると,両品種とも一番茶の変化率が低く,蒸熱時間では時間が長いほど高くなった。
以上の結果から'さきみどり'は'やぶきた'に比べCh1含有量が極めて多く,またPhyへの変化率が低いことが明らかとなり,このことが生葉や荒茶の葉色に反映しているものと思われた。
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