抄録
自己がイメージする自分の年齢を主観年齢と定義し研究を行っている。日本人、米国人、韓国人における顔画像を用いた自己の主観年齢は、総じて実年齢より若く知覚される傾向がある。 しかし、我々が定義した主観年齢は他者との相対で決まるため、自己を若く知覚する傾向(自己若年視)と他者の年齢を高めに推定する傾向(他者老年視)の両方の要因が混在する。そこで本研究では、これらの要素を考察するため、顔画像に対し「何歳に見えるか」を判断する絶対年齢推定課題を日本人、米国人、韓国人に実施し、比較検討を行った。その結果、日本人および韓国人には主観年齢と同様の自己若年視が起こることが確認された。そして、従来の主観年齢の結果との比較では、米国人では有意な差がみられたが、日本人と韓国人には差がみられず、日本人と韓国人の年齢推定においては、自己若年視傾向の要因として考えられている社会心理的要因が強く働く可能性が示された。