日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第10回大会
セッションID: P3-1
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ポスター発表3(記憶①)
楽曲のテンポ変化がBGM文脈依存再生におよぼす影響
*漁田 武雄松永 春菜漁田 俊子
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抄録
Balch, Bowman, & Mohler (1992) は,楽曲のジャンルとテンポを操作した実験を行い,自由再生におけるBGM文脈依存効果を規定するのはテンポと結論した。しかしながら,ジャンル×テンポの各属性に1曲しか選択されていないため,属性の効果と楽曲に固有の効果を分離できない。本研究は,4種類の楽曲(120bpm)を,160bpm(fast)と80bpm(slow)に変換して,学習時と同じ楽曲でテストするSS条件,学習時と異なる楽曲でテンポが同じDS条件,楽曲とテンポの両方が異なるDD条件を構成した。各群に大学生を25名ずつ割り当てた。24単語を5秒/項目で提示し,語連想を求めた。30秒後の自由再生において,SS条件はDS条件とDD条件のいずれよりも再生率が高く,SS条件とDS条件との間に有意差はなかった。本研究結果は,BGM文脈依存効果をテンポが規定しないことを示している。
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© 2012 日本認知心理学会
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