抄録
我が国は超高齢化社会を迎えており、健康で活力に満ちた長寿社会の実現のために心身の健康や体力の保持増進が課題となっている。本研究では健康づくりに関する意識や取り組みの変化を促し、自発的・継続的に、かつ楽しく健康管理、健康づくりを実現するための方策を検討することを目的とし、健康づくりのプログラムとともに、日常の健康データを簡単に計測、閲覧できる「健康見える化サービス」の有効性について検討を行った。20~70代の151名を対象とし、健康づくりのプログラムと活動量計や体組成計を用いた計測を5週間実施した。プログラム実施の有無と健康見える化サービスの有無について3群を設け比較した結果、プログラム実施が健康づくりのための行動変容の起因・継続要素となり、健康見える化サービスがその有効性を高める可能性が示された。本研究は総務省平成24年度「ICT街づくり推進事業」の採択事業の一環として行われた。