抄録
一般的な方法で作られた餅や団子は,米粉ゲル中のデンプンの老化のため硬化が起こり,食べられる期間が2,3日に制限される。そのため,この老化作用を遅延する方法を研究した。通常の米粉40%(w/w)ゲルは2日程度で硬くなる。しかし,低アミロース米である「淡雪こまち」の米粉ゲルにトレハロースやマルトース等の糖類を添加したものは硬化が遅延される傾向があった。「淡雪こまち」や「ゆきむすび」の米粉(25%, w/w),マルトース(25%,w/w),水(50%,w/w)の配合で調製した米粉ゲルは,従来の方法で調製した米粉24%(w/w)ゲルにマルトース28.6%(w/w)を添加したものと比較して9日後でも軟らかさを維持した。米粉ゲルの新しい調製法は賞味期限を延長するという点で餅の製造に使用できる可能性がある。