日本調理科学会誌
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アブラナ科野菜の加熱によるグルコシノレート含有量の変化
長田 早苗青柳 康夫
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2016 年 49 巻 1 号 p. 7-18

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抄録

 加熱処理が,アブラナ科野菜中のGSL含有量へ及ぼす影響を検討し,以下の結果を得た。
1.クレソンおよびブロッコリーに含まれるGSLは,50~60℃で加熱した時に最も損失が大きかった。
2.中心温度95℃まで加熱したブロッコリーには,脂肪族系GSLが約80%残存した。インドール系GSLの残存率は,GSL の種類によって約20~75%の幅があった。
3.茄で後のブロッコリーに含まれるGSLは,脂肪族系およびインドール系ともに,茄で時間が長いほど減少した。茄で水中には一定量しか残存せず,脂肪族系では約7%,インドール系では約18~20%であった。
4.茄で水量の違いによるブロッコリーのGSL残存率については,ほとんど差異が認められなかった。
5.中心温度95℃まで蒸し加熱,過熱水蒸気による加熱,真空調理を行った結果,GSLの損失は見られなかった。

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© 2016 一般社団法人日本調理科学会
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