日本調理科学会誌
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茨城町の郷土料理“つと豆腐”に対する消費者意識
石島 恵美子安島 清武田口 眞一櫻井 輔田村 誠阿部 信一郎
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2018 年 51 巻 1 号 p. 37-41

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抄録
 “つと豆腐”は茨城県東茨城郡茨城町の郷土料理であり,近年,その喫食機会は著しく減少している。“つと豆腐”の潜在的購買層を把握するため,2016年9月に茨城町内のショッピングモール来店者を対象に試食アンケート調査を行った。“つと豆腐”に対する購入意向は,“つと豆腐”の伝承意識が高く,食に対する健康志向が高い回答者,および“つと豆腐”が「食べやすい」および「子供が喜ぶ」と評価した回答者で最も高かった。購入意向を示した回答者の多くは,“つと豆腐”を日々の食事の食材およびおつまみとして購入することを期待し,購入場所としてスーパーマーケットを希望した。価格受容分析の結果,豆腐一丁(約300 g)から作られた“つと豆腐”の最適価格および無差別価格(妥当価格)はそれぞれ177円および195円と推定された。“つと豆腐”は日常食として現代の消費者に受け入れられる可能性が高いと考えられる。
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