2018 年 51 巻 2 号 p. 105-111
女子大生342人を対象として,苦味・渋味を有する14種の食品の30日間にわたる摂取状況を調査した。また,それらの食品に含まれる苦味・渋味量を味認識装置の測定値から換算するとともに,対象者のBMI値と苦味・渋味成分摂取換算量との関係を調べた。平均喫食量が多かったのは,固形食品では,グレープフルーツ,なす,ほうれんそう,チョコレート,ピーマンなどであり,液体飲料では,ペット緑茶,紅茶,インスタントコーヒーなどであった。対象者が30日間に摂取した苦味・渋味成分の平均摂取換算量は,苦味成分0.21 g(イソα酸換算),渋味成分1.66 g(タンニン酸換算)であった。対象者のBMI値と苦味・渋味成分摂取換算量をプロットすると,苦味・渋味成分摂取換算量が多くなってもBMI平均値はほとんど変わらなかったが,BMI値の変動幅は小さくなった。