2025 年 16 巻 1 号 p. 1_111-1_116
本研究は,高齢者の歯磨きをする様子を歯科衛生士(以下DH)が評価し,認知機能との関連性を把握することを目的として行った.対象は,11名(75.5±5.2歳)であり,歯磨きをする様子をDHが歯磨き行為の認知評価(以下CPT)を使用して評価し,MMSE-J,ACLS-5を作業療法士(以下OT)が実施した.CPTはOTがAllenの認知障害モデルを参照して作成したものでありレベルは5段階で評価し,歯磨き動作を中心に観察項目を設置した.CPTは,レベル5.0「問題なく1人で可能」7名,レベル4.4「指示があれば修正可能,多少のミスがある」4名であった.MMSE-Jは,軽度認知症の疑いがあるもの1名,軽度認知障害(MCI)の疑いがあるもの2名であった.MMSE-Jが23点,25点の者はACLS-5のレベルがそれぞれ5.0,5.4あり,CPTはレベル4.4であったことからDHはCPTを使用し,認知機能の低下に気付くことができる可能性があると考えられた.