コンクリート工学論文集
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撥水材を混入したセメント系材料の内部撥水性と材料特性の検討
浅本 晋吾古田 悠佳欒 堯米田 大樹
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2018 年 29 巻 p. 11-19

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抄録

コンクリートへの水分浸透の抑制手法として表面含浸工法などがあるが,ひび割れが生じると抑制が困難となる。そこで,本研究では,撥水材をセメントペーストに直接混入,もしくは105℃で絶乾した細骨材に噴霧することで,構成材料として内部に加え,ひび割れ発生後も内部から撥水性を保持できるセメント系材料の作製を検討した。その結果,市販のシリコーン系撥水材を噴霧した細骨材を用いたモルタルは,表面撥水性を発揮し,圧縮強度は最大で50%程度低下するものの,ひび割れを有しても水分浸透が抑制された。さらに,アルキル変性シロキサンポリマーを主成分とするシリコーン系撥水材を用いると,乾燥後の吸水,乾燥収縮が3か月にわたって抑制できた。

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© 2018 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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