1982 年 92 巻 2 号 p. 139-
ATL 2例(症例1.躯幹,下肢に浸潤性紅斑を有する74歳男性,宮崎県出身.症例2.全身に米粒大丘疹を有する59歳女性,和歌山県新宮市出身)について皮疹部と末梢流血細胞を電顕的に観察した.両症例とも真皮浸潤細胞,真皮血管内皮細胞にtubuloreticular structure(microtubular structure)を見い出した.さらに症例1では末梢流血中の異型細胞に,症例2では汗管上皮細胞内にも同様の構造物をみとめた.地域集積のある ATL とこの構造物について若干の考按をくわえた.