デサントスポーツ科学
Online ISSN : 2758-4429
Print ISSN : 0285-5739
研究論文
剣道着における素材とデザインが衣服内気候と皮膚摩擦,パフォーマンスに及ぼす影響
佐藤 真理子有泉 知英子須田 理恵
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2012 年 33 巻 p. 75-85

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抄録

剣道着の快適性と機能性に関する体系的研究を目指し,剣道着の現状把握と問題点抽出を行った.大学体育会剣道部員を対象とした着用実態調査では,剣道着の素材として従来からの綿素材を選択する者が多く,着用不快感としては”むれ”と”擦れ”が挙げられた.従来素材(藍染の綿)と新素材(吸汗速乾をうたったポリエステル)を,物性試験・着用実験・皮膚摩擦実験により比較した結果,新素材は,稽古時の衣服内温度を低く保ち,稽古後の体温・皮膚温上昇度も小さく,着用者への温熱生理的負担の小さいことが明らかとなった.摩擦による皮膚へのダメージは従来素材で大きかった.剣道着の袖の長さに関する調査と動作性実験から,剣道着のサイズ・寸法の規格化へ向けた検討の必要性が示された.本研究の成果が剣道における衣環境の質向上へ寄与することを期待する.

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