道南医学会ジャーナル
Online ISSN : 2433-667X
カプセル内視鏡・ダブルバルーン小腸内視鏡により術前診断された小腸GISTの1例
久保 公利松田 宗一郎津田 桃子加藤 元嗣
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キーワード: 小腸腫瘍, 粘膜下腫瘍
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2020 年 3 巻 1 号 p. 23-27

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抄録

【症例】76歳、男性【主訴】肝内異常陰影【現病歴】2017年2月に近医で施行した腹部CTで肝内に異常陰影を認め、精査加療目的に当院を紹介受診した。【既往歴】高脂血症(40歳代)【経過】腹部US・EOB-MRIで転移性肝腫瘍を疑い、上下部内視鏡検査を行ったが異常所見を認めなかった。PET-CTで小腸と肝S6にFDGの集積が認められた。カプセル内視鏡で小腸の粘膜下腫瘍を疑い、ダブルバルーン小腸内視鏡を施行したところ空腸にbridging foldを伴った粘膜下腫瘍を認め、中心部に潰瘍を伴っていた。潰瘍部からの生検でGISTと診断し、腹腔鏡下小腸切除術を施行した。病理組織学的にGISTと最終診断された。【結語】カプセル内視鏡・ダブルバルーン小腸内視鏡で診断された小腸GISTの1例を経験したので報告する。

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