抄録
グラスアイオノマーセメント6種と対照としてコンポジットレジン2種を使用し,象牙質窩洞で硬化時に生じる辺縁ギャップ,対象牙質せん断接着強さを測定した。両充填材共に,ギャップの小ささと接着強さの大きさにっいて24時間値の方が30分値よりすぐれていた。辺縁ギャップ及びせん断接着強さの24時間値については,グラスアイオノマーセメントとコンポジットレジンとの間に差が見られなかった。グラスアイオノマーセメントの1種を使用して粉液比を変化させた場合,粉末量の増加に伴い接着強さ及び圧縮強さは増加し,辺縁ギャップは減少した。これらの間には明らかな関連性が見られた。