抄録
本論文では, 高感度インピーダンスメータによる植物生体内水分の電子的測定が検討され, 環境要因のステップ入力による植物茎内水分の動特性が明らかとなった.
1) 温度25℃, 相対湿度60%RHにおける光のステップ入力 (0ルックスから30, 000ルックスおよび30, 000ルックスから0ルックス) によって茎内水分の変化は静電容量で約1pFであり, その時定数は約30分であった.
2) 温度25℃, 30, 000ルックスの光照射下における相対湿度のステップ入力 (60%RHから80%RHおよび80%RHから60%RH) によって茎内水分の変化は静電容量で約1pFであり, その時定数は1~10分であった.
3) 相対湿度60%RH, 30, 000ルックスの光照射下における温度のステップ入力 (25℃から30℃および30℃から25℃) によって茎内水分の変化は静電容量で約0.5pFであり, その時定数は約10分であった.
4) 光と相対湿度の複合入力によって茎内水分の変化は静電容量で最高約3pFであり, 和乗作川がみられた.
5) 以上の結果の信頼性は, ディジタルシミュレーションによって検討された.