生物環境調節
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春コムギの生育と収量に及ぼす水分および窒素の影響
玉置 雅彦アシュラ M.今井 勝モス D.N.
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1999 年 37 巻 2 号 p. 143-151

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抄録
水分と窒素の供給量が春コムギ (品種: Penawawa) の生育・収量に及ぼす影響を制御した環境条件下において明らかにするために, 水分と窒素の供給量をおのおの3水準ずつ設定して合計9処理の実験を行った.その結果, 生育・収量に及ぼす水分と窒素の影響には有意な交互作用がみられた.水分供給量が少ない場合には分げつはほとんど発生せず, バイオマスと収量も低かったが, 窒素供給の影響は比較的小さかった.しかし, 水分供給量が多くなると分げつの発生が著しく増加し, バイオマスと収量も有意に増加するとともに, 窒素供給の影響も大きくなった.また, 水分と窒素の制限はフィロクロンを増大させたが, ストレスを受けた植物の主茎葉数が減じて発育遅延を補償したため, 主茎の出穂日にはほとんど影響を与えなかった.以上, 水分と窒素の供給量の制限が春コムギの分げつ発生を強く抑制することによって, 生育・収量に大きな影響を及ぼすことが知られた.
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© 日本生物環境工学会
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