生物環境調節
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クロユリの試験管培養による出葉, 発根および子球肥大に対するショ糖とポリエチレングリコールの効果
大川 勝徳西野 圭
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2000 年 38 巻 2 号 p. 99-103

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抄録

クロユリ (Fritillaria camtschatchatcensis Ker-Gawl.) の小球状りん片からの再生子球を肥大させる目的で, 子球からの出葉と発根, および子球肥大に対するショ糖およびポリエチレングリコール (PEG) の効果を検討した.ショ糖濃度0, 30, 60, 90および120g/1の5区を設けて検討した結果, 子球の肥大には30~60g/lで効果があった.PEG濃度0, 10, 30および50g/lの4区を設けて検討した結果, 出葉に対して効果はなかったものの, 発根に対して全処理区で効果がみられた.特に10g/lの効果が顕著であった.以上の結果, 培養により再生したクロユリ子球を効果的に肥大させるにはショ糖30~60g/l, PEG10g/lが効果的であることが判明した.

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© 日本生物環境工学会
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