栄養学雑誌
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飼料中の蛋白質含量の白鼠血漿アミノ酸比および尿中ヒドロオキシプロリン排泄に及ぼす影響
田村 盈之輔小畠 義樹新関 嗣郎岩谷 昌子筆谷 紘一
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1973 年 31 巻 2 号 p. 63-68

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抄録

幼若白鼠や成熟白鼠を用いて, 飼料中の蛋白質含量や発育と血漿アミノ酸比との関係を見た。その結果によると, 無蛋白飼料を投与した幼若白鼠を除き, 血漿アミノ酸比は飼料中蛋白質含量および体重ともよく逆比例するのを認めた。成熟白鼠でも, 飼料中蛋白質含量の増加により, 血漿アミノ酸比の低下の傾向を示した。これらの幼若白鼠の尿排泄Hypを定量し Hyp-creatinine 比を算出したが3-15%カゼイン飼料群では蛋白質含量によく比例し, 増加体重と Hyp-index の関係でもよく比例していた。なお血漿アミノ酸比と Hyp-index はきわめて高い相関を示した。
また, 幼若白鼠に白米または小麦粉飼料に0.4% L-Lys・HCl および0.2% L-Thrを添加投与した際には, 発育の上昇に伴い, 血漿アミノ酸比は低下, Hyp-creatinine 比は上昇を示した。

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