Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
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骨肉腫に起因すると考えられる末梢神経障害を呈した日本猿の一例
安田 斎谷口 雄三繁田 幸男
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1990 年 39 巻 2 号 p. 285-289

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抄録
骨肉腫に起因すると考えられる末梢神経障害を呈したニホンザルの一例につき報告した。右上腕骨に骨肉腫を罹患し死亡した無処置サルの剖検で肺, 心, 肝などへの遠隔転移と下肢末梢神経の著明な神経線維の脱落が認められた。下肢神経の3レベルの光顕定量的解析及び電顕的観察を行い, 正常な3個体からえられた所見と比較検討した。本例では遠位程, 有髄線維密度は低く, 線維の短径は小さかった。電顕検索では本例でのみ有髄線維の軸索変性が認められ, 遠位で程度が高度であった。これらの所見はdying-back型の神経障害に一致し, 悪性腫瘍に合併する神経障害の型では最も高頻度である。また神経障害の原因として腫瘍以外は考慮しがたかった。
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© 社団法人日本実験動物学会
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