森林総合研究所研究報告
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セイヨウハコヤナギの葉における乾燥・塩ストレス応答性ガラクチノール合成酵素(Galactinol synthase, GolS)遺伝子の単離とGolS 過剰発現ポプラの解析
宮澤 真一 西口 満古川原 聡田原 恒毛利 武掛川 弘一横田 智楠城 時彦
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2017 年 16 巻 2 号 p. 77-86

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抄録
ガラクチノール合成酵素(Galactinol synthase, GolS) はmyo - イノシトールとUDP- ガラクトースからガラクチノールを合成する酵素であり、ラフィノース族オリゴ糖類(Raffinose family oligosaccharide, RFO)合成経路の初発反応を触媒する。植物体に蓄積するRFO、ガラクチノール、myo - イノシトールは適合溶質としての機能などが示唆されているが、生体内でのはっきりとした役割は明らかではない。我々はセイヨウハコヤナギ(Populus nigra)の葉から6 種類のGolS 遺伝子を単離し、乾燥や塩ストレスに応答して発現量が顕著に増加するGolS 遺伝子(PnGolS2 )を見出した。PnGolS2 を過剰発現した形質転換セイヨウハコヤナギ(OXGolS)の葉に含まれるラフィノース、ガラクチノール、myo - イノシトールの含量は、非形質転換体(non-transformant, NT)よりも顕著に増加した。また、OXGolS の気孔コンダクタンスはNT と比べると低下し、その結果、OXGolS の葉の蒸散速度は大きく減少していた。PnGolS2 を過剰発現しても葉の浸透圧に大きな影響はなかったが、一方で、過剰発現によって葉の水ポテンシャルは大きく低下した。これらの結果は、乾燥・塩ストレス応答性GolS 遺伝子であるPnGolS2 を過剰発現すると、セイヨウハコヤナギの通導コンダクタンスを低下させることを示唆している。
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